福祉文化学科

福祉文化学科

朴 賢貞

研究活動
 大学院修士課程から多職種チームケアに興味関心があり、社会福祉士としての多職種連携での役割など研究を行ってきました。学位論文のテーマは「多職種チームケアにおける多職種連携教育プログラムの効果に関する研究」でした。社会福祉士及び介護福祉士の専門教育の教育現場で新潟県長岡で4年、宮城県仙台で9年(内1年間はイギリスレスター大学の医学部連携教育実践研究)多くの専門職になろうとする学生と一緒に悩んできました。
 多職種との関わりの中で仕事する学生の悩みから、より大学教育における連携教育の必要性にも興味が高まりました。医療保健福祉分野における多職種チームケア及び多職種の連携教育プログラムに関する研究は生涯研究テーマとして続けたいと思います。

平野 貴大

研究活動
 現在まで、福祉と情報の2つをキーワードとして、福祉分野における情報化または情報共有から利活用について、利用者の視点と支援者の視点から研究を行ってきました。
 利用者の視点からは、福祉サービスの利用者主体の確保や支援の可能性について、高齢者のパソコン教室などを中心としたシニアネット活動や、インターネットの活用による遠隔地からの社会参加の可能性などについて、実践的取り組みを通じた検討を行ってきました。
 また、支援者の視点からは、地域包括ケアの進展の中で多職種連携の実践、円滑化に向けた情報共有や活用のあり方、具体的な情報システムの構築について検討を行ってきました。データベースやAIの可能性を含めた情報システムの企画、開発といったハード面に関する研究開発から、実際の現場での情報システムの運用、支援に関する情報の共有や連携の方法の検討といったソフト面の検討を行っています。この内容に関連して、医療分野での情報セキュリティのあり方に関する検討や多職種連携教育の具体的方法論に関する研究などを他大学の先生と共同で行っています。

西 章

研究活動
 わたしの専門分野は、ドイツ哲学・思想と生命倫理学です。
 わたしたちは様々な物事をできるだけ効率よく合理的に処理することを考えながら、日々の生活を営んでいます。わたしたちの生活がこうした合理的な思考なしに成立しないことは、紛れもない事実です。しかしその一方で、効率化・合理化を技術的に極端にまで押し進めたゆえの所産が〈アウシュヴィッツ〉であり、そこで出自を異にする人々や社会に負担をかけると見なされた人びとが無慈悲に排除・処理されたことを決して忘れてはりません。さらに、こうした動きは鎮静化するどころか、グローバリゼーションの浸透・拡大と共に今ますます高まってきているとさえ言えます。そしてそのなかで、「社会的に役に立たない」という烙印を押された多くの人びとがこの社会から排除され、苦しみ続けています。看過すべきでないのは、誰もがこのような苦境に陥る可能性があるということです。
 この現状を踏まえ、わたしはドイツ哲学・思想に立脚しながら、野蛮とも言える合理化へと突き進む私たちのあり方を批判的に検討し、多様性を認め合う、血の通った社会構築の可能性がどこにあるのかを考えています。
教育活動

中山 健二郎

研究活動
 「さわやか」「健康的」「教育的」「若々しい」など、スポーツについて人々が暗黙のうちに認識している意味や価値、「物語」がどのように生まれているのか、また、どのように変わっていくのかについて、特にメディアによるスポーツ報道と受け手の解釈に着目して研究しています。現在の研究対象は、高校野球と障がい者スポーツ(パラリンピック)です。
 私自身が高校時代に伝統ある野球部に所属し、高校野球の「物語」の重みを感じながら部活に励んだことや、メディア系の会社に勤務し、自らが「物語」を伝えることでお金を得る立場にあったことなどの経験が、今の研究に繋がっています。
 昨今では、いわゆる「汗と涙の根性物語」といったような昔ながらのスポーツ観が批判的に受け止められることも増えてきています。スポーツにまつわる意味や価値、「物語」がどのように揺れ動いているのかを探求することは、未来のスポーツ文化のあり方を見通し、スポーツの多様な価値を考えていくうえで非常に重要なテーマであると思っています。
教育活動

久米 大祐

研究活動

運動や情動に伴う生理応答について研究を行っています。また、沖縄県内の産官学連携で進めている、シマグワの機能性解析および食品開発に関する研究プロジェクトにも参画しています。

 

教育活動

スポーツ生理学、バイオメカニクス、体力トレーニング演習などの科目を担当しています。運動・トレーニングに対する生体応答・適応の面白さを学生に伝えていきたいと思います。

 

所属学会

日本体力医学会、日本生理人類学会、日本発育発達学会、日本食品科学工学会など

 

著書・論文

【主要論文】

〇久米大祐,深水愛理沙,藏屋英介,島尻佳典,伊東昌章.シマグワ葉パウダーの血糖値上昇抑制効果.日本食品科学工学会誌 66:52-56,2019.

〇Kume D, Iguchi A, Endoh H. Onset of Accelerated Muscle Deoxygenation during the 20-m Shuttle Run Test in Boys. Pediatric Exercise Science 30: 474-479, 2018.

見城 育夫

研究活動

 高齢者施設で介護のお仕事をしながら、施設に依頼のあった福祉関連の各種実習生の受け入れ担当も同時に務めていましたが、そのことを契機として、現場での介護業務もさることながら、実習教育の展開の仕方にも強い関心を抱くようになりました。受け入れ先の立場としては、限られた時間数の中でいかに効果的な実習体験を積んでもらうことができるのか、また、実習に送り出す学校の教育としては、実習の事前・事後を通してどのような教育が必要なのだろうかということについて、試行錯誤の中、研究活動を続けています。厚労省が定める指針に基づきながらも、実習生の固有性に着目して、様々な仕掛けを模索する日々です。また、実習教育の他にも、介護を取り巻く社会環境の動向、広く高齢者福祉、成年後見制度等にも強い関心を持ちながら今後の研究活動を進めていきたいと考えています。

吉川 麻衣子

研究活動
(1)沖縄戦体験者の臨床心理学的研究

琉球大学在学中より沖縄戦体験者との研究を続けてきました。沖縄戦体験者は,他地域と比べて戦争による心理的影響が大きいため,すさまじい戦争体験の記憶と想いを心の奥に綴じこめたままの体験者は少なくありません。一方で,人生の最期を迎えようとしている今,「これまで語ることができなかった自らの体験と戦後の想いを聴いて欲しい」と望む体験者も増えています。また,「自らの体験や想いを見える形で後世に残す」ことを望む体験者もいます。ひとり一人の語りを丁寧に聴き受け,整理していくことは人生の集大成における心理支援の一つです。戦争を体験してなお生きてきた方々のレジリエンス(力)に注目し,沖縄戦体験者の自発的な語りを主軸とした「見える物語綴り法」という新しい手法を開発しています。人生の先輩方の生き様からこれまで多くのことを教えていただきました。多くの方が逝去される中,ここ数年のうちにしか取り組むことができない課題だと痛感し,研究協力者に役立つ研究を続けています。

▲「人生の最期に向かう沖縄戦体験者との『見える物語綴り法』の共創に関する探索的研究」日本学術振興会科研費若手研究(B)(2013-2015年)

宮本 晋一

研究活動

 私はこれまで高齢化社会における高齢者の健康管理「健康寿命の延長」についての研究を一貫して行っています。それは日本の平均寿命は世界をリードし、世界的にも類をみないスピードで超高齢化社会に突入したことによるひずみを実証し,わが国における試行錯誤の政策に新しい方法論を発見する契機とすることです。

現在の視点は、平均寿命の伸びに隠れがちな人間自身の耐病率について注目しています。

 健康でいられる寿命(健康寿命)の延長の比較分析を通して、「生かされる寿命」の効果と限界について、高齢者福祉・老年学と健康科学との交錯する領域の研究をしています。

名城 健二

研究活動

 現在関心をもち取り組んでいる研究テーマは、いじめや虐待、ファミリーバイオレンス、貧困などの体験が精神疾患発症に与える影響とそれらを予防的に早期介入できるシステム作りである。早期介入という観点から、母子保健分野に関心を持っており、母子保健とソーシャルワークの融合ができないかと考えている。2013年度に1年間オーストラリアのメルボルンに滞在し、ビクトリア州の母子保健とファミリーバイオレンスサービス等のシステムを学ぶ機会を得た。そこで得た知見を今後の研究活動に活かしていきたいと考えている。

教育活動

 講義は新聞の切り抜きや資料を使用し、努めて学生の関心、刺激が高くなるように工夫している。社会福祉教育は実践教育であるため、私自身の実践経験を通し、学生が現場をイメージできるように努めている。また、ボランティアや施設見学などを可能な範囲で講義に取り入れ、社会福祉の実践現場を学生が体感できるようにし、講義内で現場の実践者や利用者を招き学生の学習意欲を高めている。

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