管理栄養学科

管理栄養学科

安田 正昭

研究活動
 私たちは、これまでに、沖縄で古くから食品の着色や食品製造に使用されたベニ麹菌(Monascus 属カビ)を研究材料に用い、同麹菌の産生するプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)を始めとする各種酵素の特性を解明するとともに食品加工への利用について検討しました。また、琉球王朝時代から今日に至るまで製造法が秘伝とされた「豆腐よう」(豆腐の発酵食品)に着目し、紅麹を用いた赤い豆腐よう製造技法の特徴を科学的に解明するとともに、その成果を地場産業に技術移転しました。さらに、豆腐ようの詳細な食品科学的特性についても明らかにしました。一連の研究成果に対して平成21年度日本食品科学工学会賞が贈呈されました。
 私たちは、日本学術振興会の拠点大学方式による学術交流事業により、タイの研究者と魚醤(ナンプラー)の発酵菌や発酵食品の機能性に関する共同研究を行いました。それらの研究成果は、ヨーロッパの学術誌に掲載されました。
 本学における研究では、「地域共創、未来共創」の理念のもと、沖縄の地域生物資源を材料とし、研究者間や地域連携による沖縄大学らしい成果が出せればと思います。
教育活動

新城 正紀

研究活動
 現在は、IPV(Intimate Partner Violence、親しいパートナーからの暴力)に関する研究に取り組んでいる。具体的には、日本学術振興会科学研究費:(平成25~27年度 基盤(C) 課題番号25463570)により、IPV発見認識尺度(DRS-IPV, Detection and Recognition Scale for Intimate Partner Violence)を開発し、(平成28~30年度 基盤(C) 課題番号 16K12107)により、DRS-IPVの有効性の検討を行っている。IPVは公衆衛生上の重要な課題である。パートナーとの素敵な関係性の構築には、支配的でない対等な関係でお互いを尊重することが大切である。IPVは潜在していることが多く、被害者は自ら受けている暴力を認識することや訴えることが難しく、支援を受けることが困難な事例がある。私は、これらの暴力の可視化に取り組んでいる。

宮良 恵美

研究活動
〇 亜熱帯生物資源の生体調節機能(抗炎症・抗アレルギー作用、血圧上昇抑制作用、血糖値上昇抑制作用、等)
 に関する研究
〇 ヒトT細胞白血病I型(HTLV-1)及び成人T細胞白血病(ATL)に関する研究
教育活動

 専攻分野の知識・技術をもとに、基礎科目である「生化学」や「基礎栄養学」等の講義・実習を担当します。また、研究活動と関連して「沖縄の食の機能性研究論」を分担で担当します。

所属学会

日本食品科学工学会、日本農芸化学会、日本臨床衛生検査技師会

國仲 小織

教育活動
 大学卒業後31年間、病院で管理栄養士として勤務し「給食管理マネジメント」「栄養指導」「チーム医療」等に従事してきました。病院での栄養管理業務は、対象者の健康維持・増進に寄与することを目的に常に検討や改善が必要な事項がありましたが、その時々の課題を栄養部門や他部署との連携、時には病院外の方の協力を得てPDCAサイクルに沿い業務を実施し充実した年月を過ごしてまいりました。仕事の目標達成に向けて共に働いた皆様との出会いと過ごした時間が今の私を構成していると思い、感謝しております。
また、平成9年度から栄養士・管理栄養士養成施設の実習生を受け入れ「給食管理実習」「臨床栄養学臨地実習」を担当、病院実習を通して出会った学生が卒業後に管理栄養士・栄養士として社会貢献をしている姿を嬉しく思います。
 このような経験から病院での仕事を通した多くの出会いに感謝しておりますが、このたび沖縄大学でご採用頂き、また新たな出会いの機会をいただけましたことに感謝しつつ、沖縄県の管理栄養士育成に貢献したいと考えております。
所属学会
日本栄養士会、日本病態栄養学会、日本静脈経腸栄養学会 
日本栄養改善学会

逸見 幾代

研究活動
 実験系では、「腎疾患治療食の調理法によるK・Na含量の変化について」、「各種野菜から調製した"食物繊維"によるミネラルの吸着特性について」、「高齢者と若年女性における高繊維食が血中成分濃度に及ぼす影響」
「酸性雨による土壌成分の変化が農産物の栄養的価値並びに安全性に及ぼす影響):希薄酸水溶液によるアロフェン及びイモゴライトからのAl・Siの溶出とメカニズムの解析」などを行ってきた。
 調査系では、「ライフステージ別(幼児、学童、女子高校生、女子大学生、スポーツ選手、中壮年男性、原発性月経困難症、更年期障害、在宅・独居・施設内高齢者など)の各種栄養・健康栄養調査」、「特定検診保健指導における栄養相談、調査」、「地域の公衆栄養活動(地域の健康づくりと保健事業からみた食習慣と生活習慣病の関連と予防の疫学調査)」、「食育の推進」、「栄養教諭の栄養教育の取り組み」、「学校給食の「食事バランスガイドの活用と食生活調査」、「災害時に備えての給食施設備蓄調査」
 諸外国(NZ、韓国など)の病院食、邦人や女子学生の食事栄養調査」など多面的に栄養教育や公衆栄養活動などの実践研究を行ってきた。
教育活動

金城 由希子

研究活動

 私は、琉球大学の栄養士養成施設に在籍する中で食品の機能性について興味を持ち、卒業論文では「月桃の葉包み蒸し調理が食品の抗酸化活性に与える影響」をテーマに分析機器を用いて研究を行いました。その後、琉球大学大学院農学研究科に進学・卒業し、鹿児島大学大学院連合農学研究科に入学しました。ストレスからくる身体的不調を経験したことをきっかけに、以前から食品の抗ストレス作用について研究したいと考えていたため、大学院では主にヒトやマウスを対象とした「黒糖のストレス低減効果」について研究を行いました。今後も食品、特に沖縄の特産物を中心にその機能性について探求していきたいと考えています。

我那覇 ゆりか

研究活動および教育活動
 私は給食経営管理学を専門とし、学校給食の領域について研究しています。これまでに実施してきた研究は、学校給食における食物アレルギー対応の現状と課題に関する調査や子どもの野菜摂取量増加を目指したサラダドレッシングの探索的検討などです。
 日本の学校給食は世界最高水準の衛生管理のもと、極めて高い実施率を誇ります。また、栄養教諭による食育は、世界的にみても先駆的な取り組みです。生活習慣病が蔓延し、食に関する正しい知識や食習慣を子どもの頃から教育することに世界が力を注ぐ今、日本の学校給食や食育のあり方を探求することは大変意義深く思います。
 子どもの成長と生涯の健康づくりを念頭に、学校給食の可能性を追究し、さらに発展させていくことが私の研究テーマです。(ちなみに、好きな給食メニューはチムシンジです。)
教育活動
管理栄養士必修科目
[給食経営管理論Ⅰ、調理学、給食経営管理実習、臨地実習(学校給食の管理運営)など]

新垣 慶子

研究活動および教育活動
【1】35年の医療施設での経験
 大学卒業後、高度急性期、急性期、回復期の医療施設に約35年勤務してきました。この間、ICU(集中治療室)で、栄養サポートチーム(NST)として、日々変化する輸液、経腸栄養剤、経口を組み合わせた栄養管理、急性期では、経口摂取が可能になった方へ、より安全でおいしい嚥下食や食形態の改善等に取り組んできました。回復期では、在宅復帰に向けて毎日実施されるカンフェランスやベットサイド訪問で多くのことを学びました。患者自身が退院したいと思っても、支える家族との関係、経済状況の問題等でなかなか自宅や施設等引き受けるところがないという現実があります。今回、沖縄大学では栄養教育各論及び実習を担当することになりました。この経験から、クライアントを全人間的に捉えた栄養教育を目標にしたいと思います。
 
【2】沖縄の食生活文化

山代 寛

研究活動および教育活動

 1987年琉球大学医学部卒業後、鳥取大学第一外科(現在の病態病態制御外科学)に入局、食道癌、胃癌の研究グループに属して主に周術期の生体反応について研究する機会を与えていただきました。各地で外科研修後、外科医以外の様々な仕事も経験し、2008年自称日本初の禁煙学教授として沖縄大学に赴任いたしました。

 2011年3月に医師会災害医療班として東日本大震災の被災地大槌に赴き、翌月に沖縄学生らと再び被災地で被災者とふれあい、学生たちの成長を目の当たりにしたことは得難い経験でした。学生は専門の勉強はもちろん大切ですが、サークル活動やボランティア活動への参加は社会に出てからの大きな財産になりますし、学生の地域でのサークル活動、社会活動への参加をバックアップすることが教員の重要な仕事だと実感しています。