島村 聡

研究活動

 28年の間、那覇市役所で福祉部門とIT部門、市民文化部門を経験してきました。大半を過ごしてきた福祉事務所では障がい者や高齢者、ホームレスや低所得者対策に関わり、個別対応から福祉計画づくり、ハードの整備までいろいろな場面を経験することができました。

 この間、措置制度から契約制度へという流れがあり、行政において個別支援の技術が大切になると感じ、平成7年に社会福祉士資格を取得しました。介護保険制度や地域包括支援センターの立ち上げ、障害者自立支援法や自立支援協議会の運用、そして地域福祉計画による地域の支え合いづくりに携わり、「権利擁護」という行政の役割の重要性を感じたことで、地域の社会資源づくりに取り組みました。

車いすでも移動ができるようにリフト付き車を運行する、病院で医療ケアの必要な重度障がい者のデイサービスを実施する、24時間対応のホームヘルプサービスを開始する、公園の管理棟を障がい者作業所として活用する、市営住宅でグループホームを始める、ボランティアによるジョブサポーターや債務保証会社による居住サポート事業などです。最近では、ホームレスの人たちの就労支援を市内の企業とともに行いましたが、それを切っ掛けに寄り添う支援の大切さを改めて感じ、パーソナルサポーターによる貧困層に対する支援の仕組みづくりに関わってきました。

 

 そこで、大切だったのは支援のネットワークづくりです。市役所に入ってすぐに自分だけではできないことの多さを感じ、保健福祉医療ネットワーク研究会という多職種協働の仲間作りを行い、医療職や福祉職だけでなく、福祉用具事業者や住宅改造、不動産、職業カウンセラーなど多くの人たちとのコラボや学び合いが実現しました。ネットワークづくりの面白さを学生の皆さんにもお伝えできればと思っています。

教育活動

 市のモデル事業を実施して、ケアマネジメントを県内の社会福祉士に伝えたことが私の専門職教育の出発点です。2000年以降、厚生労働省の障害者ケアマネジャー指導者養成(~2008年)、沖縄県および県外の11の都道府県の相談支援専門員の養成研修を受け持ってきました。育成した相談支援者は各県のアドバイザーとしてご活躍になっておられ、心強い限りです。

 最近は、沖縄県の子どもの貧困対策に取り組んでいます。沖縄の子どもが置かれている状況は大変厳しく、居場所づくりや支援員の養成という対処だけでは解決しないので、自治体と一緒に考えて政策づくりを行ったり、労働や教育、住宅といった関連分野と協働した学びを企画したりしています。

 また、日本社会福祉士会メンバーとして、以前に地域包括支援センターの総合相談や地域ネットワークづくりの研修、厚労省の障害者虐待防止研修に関わりました。この経験を活かして、学生の地域における実践と研究活動、県内の事業所職員の「利用者のための協働的な関係づくり」に役立てていきたいと考えています。ゆたさるぐとぅ うにげーさびら!

所属学会

日本社会福祉学会、日本精神障害者リハビリテーション学会

学内活動

地域研究所所長

学外活動

厚生労働省相談支援専門員指導者養成研修会コアメンバー、(公社)日本社会福祉士会アドバイザー、沖縄県高齢者施策推進協議会委員、沖縄県障害者自立支援協議会委員、沖縄県子どもの未来県民会議事業部長、沖縄県妊娠期からつながる仕組み検討委員長、沖縄県民生委員活性化事業委員長、沖縄県高齢者虐待防止専門職チーム、那覇市社会福祉審議会民生委員審査専門部会長、(一社) 沖縄県社会福祉士会顧問、(N)おきなわ障がい者相談支援ネットワーク理事、おきなわふくしオンブズマン運営委員、(一社)介護相談員なは理事、保健福祉医療ネットワーク研究会事務局ほか

著作・論文
●著作
  • ○新版 障害者ケアマネジメント実施マニュアル身体障害・知的障害共通編』中央法規出版(共著)2002年
  • ○『改訂 障害者相談支援従事者初任者研修テキスト』中央法規出版(共著)2007年
  • ○『改訂 地域包括支援センターのソーシャルワーク実践』2012年中央法規出版(共著)2012年
  • ○『ネットワークを活用したソーシャルワーク実践 事例から学ぶ「地域」実践力養成テキスト』中央法規出版(共著) 2013年ほか
  • ○「障がい者ケアマネジメントの基本」中央法規出版(共著) 2016年
●論文
  • ○「社会福祉基礎構造改革時代のセーフティネット構築の必要性-支援費制度導入を機会として自治体の取り組みを考える-」地域政策研究第19号 財団法人 地域自治研究機構 2002年6月
  • ○「支援費制度の市町村での課題-那覇市を例として-」リハビリテーション研究No.119 財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 2004年6月
  • ○「改革に取り組む市町村の課題-相談支援事業の主体として-」精神科看護 精神看護出版 2005年6月ほか
  • ○「障がい者相談支援実践におけるエンパワメントに関する研究-相談支援専門員と利用者の協働関係に焦点をあてて-」 日本社会福祉士学会石川大会 2015年7月
  • ○「相談支援事業による就労生活支援の取組及び支援スキルの向上に関する研究」厚生労働省科研費(朝日雅也研究代表)2015年~2017年度
  • ○「相談支援従事者研修のプログラム開発と評価に関する研究」(小澤温研究代表)2016年~2017年度
  • ○「子どもの居場所等の意義と関係機関等との連携に関する研究-居場所等の機能に着目して-」沖縄大学地域研究 2017年12月
  • ○「沖縄県未就学児調査報告書」同調査事業体 2018年
氏名: 
島村 聡
氏名アルファベット: 
SHIMAMURA Satoru
写真: 
主な担当科目等: 
障がい者福祉施策、地域福祉、低所得者福祉
専攻: 
社会福祉・障がい者福祉施策、 地域福祉、低所得者福祉
最終学歴: 
日本福祉大学(社会福祉学修士)
学位: 
法学士(関西学院大学)、社会学士(関西学院大学)、社会福祉学修士(日本福祉大学)
生年等: 
1960年 3月 2日生