前田 舟子
教員紹介
法経学部法経学科
前田 舟子 (MAEDA Syuko)
所 属 | 法経学部 法経学科 |
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専 攻 | 琉球史、中琉交流史、東アジア史 |
モットー | 「深く掘れ己の胸中の泉、餘所たゆて水や汲まぬごとに」by伊波普猷 |

研究活動
琉球王国500年の歴史を研究しています。研究方法として、①歴史史料の収集、②解読、③分析・考察を中心に行っています。琉球王国に関する史料の多くが、古文(候文)や漢文で書かれたものですが、近年では清朝時代に満洲語で書かれた史料が多く見つかっていることから、それらも研究対象としています。琉球史を研究するためには、候文と呼ばれる江戸時代の日本語を勉強する必要があり、また漢文を解読するためには基礎的な中国語も習得しなければなりません。このように、琉球王国はかつて、東アジア国際社会の一員であったことから、琉球の歴史を学ぶには多くの言語習得が欠かせません。外国語学習と史料分析を並行して行いながら、琉球王国の外交史や国内問題について考えています。
教育活動
「中琉交流史ⅠⅡ」では、琉球史の中でも特に中国(明・清)や朝鮮王朝、東南アジア諸国と交流のあった歴史について紐解きます。その際、政治の中心であった王都首里と、国際貿易港として栄えた那覇に焦点を当て、それぞれの場所で展開された人的交流や貿易について、実際の琉球王国時代の史料を使って解説します。
「東洋史Ⅰ」では、アジアの中でも歴史の長い中国の歴史を中心に学びます。アジアの視点で日本との交流を考え、日本人が日本にいてはなかなか気づかない“歴史”に触れます。「東洋史Ⅱ」では、日本の江戸時代の終焉、中国王朝や朝鮮王朝の崩壊によって開始した「それぞれの近代」について考えます。アジアの中で日本と他国がどのように関わり、そして衝突したのか。日本の“今”を考える上での視点を学びます。
所属学会
沖縄文化協会、首里城研究会、東洋史研究会、日本古文書研究会、東アジア近代史学会、満族史研究会、琉大史学会、歴史科学協議会、他
主な著書・論文等
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○論文
前田舟子「官生派遣からみる久米村の役割とアイデンティティ」(『平成28年度公開文化講座シンポジウム論文集』公益社団法人久米国鼎会、2017年2月) -
○共著
『在外沖縄関連文化財調査-福建省琉球人墓碑編-』(沖縄県教育委員会、2017年3月) -
○その他
前田舟子「『道光十八年冠船付評価方日記 下』解題」(『国立台湾大学図書館典蔵 琉球関係史料集成 第四巻』国立台湾大学図書館、2017年5月)