川井 勇

プロフィール

 1947年、東京で生まれる。かすかに東京大空襲の傷跡が残る深川で幼少期を過ごす。私立帝京高校を経て早稲田大学へ。自治会執行部の問題提起を受けた4.28についてのクラス討論で初めて「沖縄」と向き合った。当時学内は沖縄に連帯する立て看板があふれていたし、沖縄はしばしば討論のテーマになった。そして、忘れもしない1971年の暑い夏、ぼくは初めて沖縄の土を踏んだ。カルチャーショック、致命的な「沖縄病」にかかった。その後、沖縄戦後教育史研究の先駆者上沼八郎氏に出会い、そして沖縄、宮古、八重山へと、戦後教育の先達を訪ね歩く旅が始まった。

 大学院を卒業し、私立高校の教員になったが、腕白坊主たちとの「格闘」の日々であった。毎日が楽しかった。何とか満足のいくクラスを作ることができ、彼らを卒業式で送ることになったとき、ぼくも職を辞し、沖縄へ向かった。進路指導で向かい合った腕白坊主たちが、ぼくの背中を押してくれたのかもしれない。船で沖縄に着いたのは、1979年3月22日。沖縄生活が始まった。

 定職のないぼくは様々な仕事をした、いわばフリーターである。幼稚園、予備校、看護学校やその他の専門学校、短大、大学などでの20年間の非常勤生活で、3歳の子どもから60歳過ぎの学生まで、様々人々、様々な人生とで出会った。自由学校研究会を作って「学校づくり」の夢を温めてきたが、1999年4月沖縄大学教員として再出発した。

 沖縄大学は、琉球大学についで1958年に開設された、戦後2校目の大学であるが、幾度の財政危機を乗り越え、沖縄の苦難の歴史を共に歩んできた大学である。沖縄大学では、全学の教職課程教員として、教員のタマゴたちに関わってきた。若者たちが劇的に成長していく場面に立ち会えることは、感動的だ。こども文化学科や教職支援センターの設立に関わったりもしたが、現在は全学の教職を運営する立場から離れ、こども文化学科の教員である。また2007年から「学校ごっこ」、2008年から「沖縄大学付属小中学校」などという「模擬学校」を続けている。

 研究課題は、沖縄の戦後教育における苦難(負の遺産)の経験の中に現代を切り開くカギを探ること、混乱期の沖縄の子どもたちがいかに生きたかを伝えることなどである。

所属学会

日本教育学会、教育史学会、教師教育学会会員。

著作・論文
  • 「1年生が取り組む「授業づくり」「行事づくり」」(人文学部こども文化学科紀要創刊号、2014年3月発刊予定)
  • 『西原町史 通史編』(共著、西原町、2011年)
  • 『戦後をたどる―「アメリカ世」から「ヤマトの世」へ』(共著、琉球新報社、2007年)
  • 「沖縄における学校行事の一考察」(沖縄大学人文学部紀要8号所収、2006年)
  • 『具志川市史 第6巻教育編』(共著、うるま市教育委員会、2006年)
  • 『名護市史 本編6(教育)』(共著、名護市、2003年)
  • 『那覇市教育史・通史編』(共著、那覇市教育委員会、2002年)
氏名: 
川井 勇
氏名アルファベット: 
KAWAI Isamu
写真: 
主な担当科目等: 
教育学、 沖縄戦後教育史
専攻: 
教育学、沖縄戦後教育史
最終学歴: 
文学修士(早稲田大学)
学位: 
文学修士(早稲田大学)
生年等: 
1947年11月20日