沖縄大学

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沖縄大学研究者総覧


前田哲男(MAEDA Tetsuo)

更新日:2006年07月01日

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【生 年 等】1938 年
元東京国際大学教授、軍事評論家。長崎放送記者を経て、フリージャーナリストとして各地を取材。
1974 年、ジャーナリストとしてマーシャル諸島でビキニ環礁周辺住民の核実験による被爆を取材。アメリカ軍事戦略の批判的論客として活躍。
各地で講演会を重ね、非核・平和運動に貢献。

【主な著書】『自衛隊 - 変容のゆくえ』(岩波新書)
         『戦争爆撃の思想、ゲルニカ、重慶、広島』(凱風社)
         『有事法制 何がめざされているか』(岩波書店)
         など多数。


前田哲男先生の主張

 前田哲男先生は、軍事評論家として、「戦争の出来る普通の国」へと急傾斜する日本の現状を厳しく批判する 活発な発言を行っている。少し古くなるが、沖縄の米軍基地に関する先生の主張を紹介する。1999年の新ガイド ライン関連法案に反対してのご発言である。

―日本は対米従属でアジアから孤立する道を歩んでいると思いますが、新しい安全保障をどのようにお考えで しょうか。

前田 東西冷戦が終わったことによるけじめを日本が安全保障政策の上で何一つしていない。それが前提 であり、問題の出発点であると思う。
 どのようにけじめをつけるかというと、第一は、沖縄に代表される冷戦期に形成された膨大な基地をきちんと処 理することだ。二番目は、とりわけ北朝鮮との間にあるような不正常な関係に対して、戦前戦後を通じた処理を外 交的に行う、この二つがけじめのシンボルになると思う。他にもあるが、代表としてこの二つがある。
 東西冷戦というのは日本だけではどうしようもできなかった側面もあるわけだが、日本がまずやるべきことは、国際 的な緊張状態の中で培われてきた負の部分をきちんと取り除くことである。そのあとで、米国との関係をどういうふう にするか。国民が安保条約をもし受け入れるというなら、どのような安保条約にするのか、ということを決定していく 。そうしたけじめを何もしていない。
 自動的にソ連脅威論がテポドン脅威論に転移するという非常におかしなやり方をしている。こういうなかで、日本は 外国を敵視しないといっても全く通用しないわけで、アジアの中からますます遠ざかっていく方向に行かざるをえない。
 国民世論をみると安保条約を廃棄するという意思はまだ多くはない。しかし安保条約が冷戦期に果たしてきたマイナ スの部分を取り去っていく、例えば沖縄の基地問題を解決することに対して、大きな支持があるし、地元を含めて強い 要求がある。それを一つひとつきちんとすること、それは国内問題であり、アジアに対するメッセージにもなる。そこ から日本の新しい安全保障政策が始まるべきだ。それがなされていなくて、安易に新しい敵に移行して行くところに今 回のガイドラインを含めて大きな問題がある。
(出所  http://www.jlp.net/interview/990225.html )
(作成:沖縄大学)