安田 正昭

教員紹介

健康栄養学部管理栄養学科

安田 正昭 (YASUDA Masaaki)

所 属健康栄養学部 管理栄養学科
専 攻発酵科学・食品科学
学位(発行機関)農学博士(京都大学)
モットー継続は力と喜びを生む
研究活動
 私たちは、これまでに、沖縄で古くから食品の着色や食品製造に使用されたベニ麹菌(Monascus 属カビ)を研究材料に用い、同麹菌の産生するプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)を始めとする各種酵素の特性を解明するとともに食品加工への利用について検討しました。また、琉球王朝時代から今日に至るまで製造法が秘伝とされた「豆腐よう」(豆腐の発酵食品)に着目し、紅麹を用いた赤い豆腐よう製造技法の特徴を科学的に解明するとともに、その成果を地場産業に技術移転しました。さらに、豆腐ようの詳細な食品科学的特性についても明らかにしました。一連の研究成果に対して平成21年度日本食品科学工学会賞が贈呈されました。
 私たちは、日本学術振興会の拠点大学方式による学術交流事業により、タイの研究者と魚醤(ナンプラー)の発酵菌や発酵食品の機能性に関する共同研究を行いました。それらの研究成果は、ヨーロッパの学術誌に掲載されました。
 本学における研究では、「地域共創、未来共創」の理念のもと、沖縄の地域生物資源を材料とし、研究者間や地域連携による沖縄大学らしい成果が出せればと思います。
教育活動
 本学科における担当科目は、「食品学総論」、「食品学総論実験」、「食品学各論実験」、「沖縄の食の機能性研究論」です。「食品科学総論」は、専門基礎分野の授業科目であるので、基礎固めをしっかり行うこと、学生実験は、各人の単なるスキルアップのみならず、他者との対話とチームプレーによる成果の共有が実現できるように配慮した教育を実践したいと思います。
 沖縄には古くから「医食同源」、「薬食同源」の思想があり、食べ物は「クスイムン(薬物)」と考えられていました。事実、各種煎じ物(チムシンジ、ターイユシンジなど)は病人食として重要でした。現在では、食品には、栄養やおいしさにかかわる機能だけではなく、種々の生理機能の存在が明らかとなり、その方面の研究が活発に行われています。「沖縄の食の機能性研究論」では、オムニバス方式ですが、沖縄の食の機能性に関する調査と最新の研究成果を論じることができればと思います。
所属学会

日本農芸化学会、日本食品科学工学会、日本ビタミン学会、日本生物工学会、日本醸造学会

著作・論文
〈著作〉
(1)安田正昭 (2004)豆腐ようの熟成と紅麹菌のプロテアーゼ.『食品酵素化学の最新技術と応用—フードプロテオミクスへの展望—』(井上國世監修)シーエムシー出版,東京,pp. 123-133.
(2)Yasuda M (2011) Fermented tofu, tofuyo. In: Tzi-Bun Ng (ed) Soy- bean—biochemistry, chemistry and physiology. ISBN: 978-953- 307-219-7, InTech. Available from: http://www.intechopen.com/ articles/show/title/fermented-tofu-tofuyo 
(3)安田正昭 (2014) 豆腐よう.『大豆の栄養と機能性』(家森幸男監修)シーエムシー出版,東京,pp. 132-139.
 
〈論文〉
(1)Toyokawa Y, Takahara H, Reungsang A, Fukuta M, Hachimine Y, Tachibana S, and Yasuda M (2010) Purification and characterization of a halotorelant serine proteinase from thermotolerant Bacillus licheniformis RKK-04 isolated from Thai fish sauce. Applied Microbiology and Biotechnology, 86, 1867-1875.
(2)Lakshman PLN, Tachibana S, Toyama H, Taira T, Suganuma T, Suntrnsuk W, and Yasuda M (2011) Application of an acid proteinase from Monascus purpureus to reduce antiginecity of bovine milk whey protein. J. Industrial Microbiology and Biotechnology, 38, 1485-1492.
(3)Lioe HN, Kinjo A, Yasuda S, Kuba-Miyara M, Tachibana S, and Yasuda M (2018) Taste and chemical characteristics of low molecular weight fractions from tofuyo – Japanese fermented soybean curd. Food Chemistry, 252, 265-270.
 
〈総説等〉
(1) 安田正昭 (2010) 大豆発酵食品「豆腐よう」に関する食品科学的研究.日本食品科学工学会誌, 57, 181-190.
(2) Yasuda M, Tachibana S, and Kuba-Miyara M (2012) Biochemical aspects of red koji and tofuyo prepared using Monascus fungi. Applied Microbiology and Biotechnology, 96, 49-60.
(3) 安田正昭 (2016) 沖縄のユニークな伝統発酵食品—泡盛と豆腐ようの歴史とサイエンス.生物試料分析,39(5), 299-308.