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2020.08.25#その他

特集 まなびを止めない!沖大オンライン講義の取り組み 総力特集

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特集 まなびを止めない!沖大オンライン講義の取り組み 最終回「沖大オンライン講義 総力特集」

新型コロナウイルス禍の中『まなびを止めない』ためにと努力を続けたキーパーソンの人たちのお話しから、本学のオンライン講義への取り組みを振り返る特集。

最終回は、非常時においても、常に「学生ファースト」「大学にはどんな状況下においても学生の学びを保障する責務がある」との使命感の元、遠隔授業プロジェクトの代表として指揮を執られた小野啓子副学長にお話を伺いました。

Q2020年度前期、非常時ともいわれる中の沖縄大学の講義への対応について、改めて振り返りをお願いします

沖縄大学が早い段階で遠隔授業に移行できたのは、ニーズを予想し、学生、大学全体のためにすばやく自発的に動いた先生方がいらっしゃったことが最大のポイントだったと思います。

下記にドキュメントとして、遠隔講義のこまとめましたので御覧ください。遠隔講義作成のための大城マニュアルを制作大城淳先生、様々な情報やツールを集めて広く共有し、やるべきことを整理した城ケ原貴通先生、アイディアやコネクションでPCルータの確保に動い豊川明佳先生技術的なバックアップを惜しみなく提供したマルチメディア教育研究センターの八幡センター長や儀間さんなど学生のニーズ把握のためのアンケート調査、教員や学生専用支援サイトの開設も早かった。それぞれが待ちの姿勢ではなく、自分で考えまずは動くという職員の皆さんのおかげです。いろいろな人の知恵が集まり、スピード感をもって実現できたことがよかったです。私は執行部の一員として、先生方をバックアップする役割でした。そこで、自主的な動きをしてくれた先生方、関連部署と学科をつないで4月に遠隔授業対策本部組織化しました。非常事態だという緊迫感の中、早く決断し取り組めたことが前期の講義を無事にえられた最大の要因だと思います。

それと、マルチメディア教育研究センターが日頃から実施してきたFD(ファカルティデベロップメント。教育方法の研修開発)がしっかりしていて情報提供を行ってことも強みになりました。結果的に、学内全体のICTスキルが向上たと感じています。

(FD研修会の様子:小野先生が8月14日に開催された教職合同研修会で説明された資料より)

Q前期を終えたいま、どういうことを感じていますか

遠隔講義通常の2倍か3倍の講義準備時間が必要となり、生方本当に大変だったと思います。私自身講義準備に追われた前期でしたが、ソフトウェアやチャットを使うことで、学生とのやりとり従来よりも密にできたところもありました。授業内容濃くできた面もあり、その点はプラスだったかと思います。

それと改めてPC重要性を感じました。できれば今後「学生が1人1台PCを持つ大学にしていきたいと思っています。スマホはとても便利です。でも、これからの時代、情報の消費者ではなく生産者になるためには、やはりパソコン使えなくてはならない実感しました。

教員側初めての経験で苦労しましたが、試行錯誤の中で講義をがんばって受講してくれた学生たちはもっと大変だったと思います。学生から前期の講義を終えての感想の中には成長を感じられる文面もありました一緒に頑張ってくれた学生たちには本当に感謝しています。困難な状況ですが、これを乗り越えていった経験が将来に活きればと思います。

Q今後の課題についてー

後期に向けては学生の通信環境の整備が一番の課題だと感じています。携帯会社通信量緩和措置が8月末までという状況にどう対処するか。また、対面講義のニーズも高まっています。大学という場所教員が学生に教える縦の関係だけではなく、学生同士がお互いから学びあう横の関係がとても大事です。遠隔講義と対面講義を併用しかつ状況が悪化したらいつでも全面的に遠隔講義に切り替えられるという体制づくりが必要です。

Qコロナ禍の中思うこと、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします

沖縄大学は小さな大学だからこそ常に新しいことに挑戦していく」前向きな姿勢が重要だと思います。スピード感やコミュニケーション、情報発信の大切さを改めて実感しました。変化が大きいコロナ禍の中、あたりまえだと思っていたことがあたりまえでなくなりました。私自身も、いつかそのうちとか、あとまわしにせずに、その時々にきたい場所に行き、りたいことをやること実際の行動に移さないと後悔するということを改めて感じています。ピンチをチャンスに変える、与えられた変化を前向きにとらえ、長い目でプラスに繋げていけたらと思っています。

ドキュメント・沖縄大学の遠隔授業関連の取り組み】

3月18 経法商学部FDICTの利活用セミナー 各種ICTツールの他、遠隔授業に向けてICTでできることを八幡准教授が情報提供。
3月下旬 初期の検討〜大城マニュアルの作成 大城准教授岩垣准教授が研究室でMS StreamやOBSを試して手応えを得る 
42遠隔授業・ウェブ会議等ポータルサイト設置教員有志とマルチメディア教育センターが遠隔授業に関するノウハウをまとめたポータルサイトを立ち上げ。 
42「大城マニュアル」を全教員に配信 
42「学生実態調査」の検討開始
46遠隔講義対応に向けての研修会」(FD研修会)実施 オンライン講義のコンテンツ作成や配信方法、LMS(Learning Management System)についての研修を実施。大城准教授、八幡准教授、小野副学長でプレゼン。
46遠隔授業の情報共有teamの運営開始 
46「自宅学習サポート」(学生向けポータルサイト)設置 
46Zoom」等、オンライン会議システム体験会を昼休みに繰り返す 
48−15学生の自宅学習に伴うインターネット・視聴環境調査」実施 

1068名の在学生が回答3割の学生がPCなし、スマホのみで視聴することがわかった。 

4月9日授業開始(ゼミのみ対面、他は遠隔授業)
4月10日すべての講義が遠隔授業となる。「遠隔授業の情報共有」を通して情報交換、技術支援。
4月14-15日貸し出し用PC、ルーター確保に動く。
418-20遠隔授業に関する教員向けアンケート実施 教員が使っている遠隔授業に関するツールや問題点等確認。
420正式に遠隔授業支援本部上げ 教員有志、マルチメディア教育研究センターに加え、学科長,教務課が参加。
427-30日 通信機器の貸し出し募集

(PC100台+ルーター)

応募者はあわせて約180名。沖縄県内の大学としていち早く遠隔対応の学生支援を実施。 
428-30前期担当科目の状況調査実施 すべての講義(約600科目)について、担当する教員が使用しているソフト、課題の配信や提出方法を調査して一覧にまとめ、学生が学科ごとに確認できるように「自宅学習サイト」に提示。
5月1通信機器の発送
5月1「遠隔授業ミニFDを実施。
522-27第二回通信機器の貸し出し募集(PC50+ルーター) 希望者全員に貸し出しを決定