2017年度【研究支援】私立大学研究ブランディング事業研究班成果一覧

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2018.07.20

2017年度【研究支援】私立大学研究ブランディング事業研究班成果一覧

2017年度

私立大学研究ブランディング事業 研究班成果一覧

 

【個人研究】

 

 

研究名

研究代表者

新・継

研究分野

研究概要と成果

学力向上を目指す学校と地域の連携に関する一考察

梶村光郎

 新規

B.教育

(学校と地域の連携等)

竹富町内の小中学校では、以前から全国学力テストにおいて全国平均よりも高い平均点を示している。このような結果を生み出している背景には、公民館長を中心とした学校と地域の学力向上の取り組みがある。その取り組みの実態を解明することを通して、貧困などの生活を克服できる、生きる力の形成に繋がる学力の内実を探求したい。

【成果】竹富町役場、黒島小中学校、船浦中学校、北国小学校、上原小学校を訪問し、各取り組みを調査。家庭、地域と学校の繋がりで学力向上の基盤が作られていることを確認した。

子どもの貧困に対する沖縄児童文学の可能性

我部聖

 

継続

(2年目)

 

B.教育

(学校と地域の連携等)

貧困等の問題に直面する子どもたちが沖縄の児童文学を読むことの可能性を探るために、児童文学作品の収集やデータ化を行うとともに、本の読み聞かせや居場所づくりと連動させながら、言葉に対する感性を育む実践につなげる。

【成果】沖縄の児童文学賞に関する資料を収集、整理しつつ、実践として、図書に接する機会の少ないこどもたちが図書を手にとりやすい居場所をつくるため、「にじの森こども文庫」を参考にして、本学アネックス共創館に「こども文庫」を開設することを目指し、現在、図書(絵本や児童書等)の寄贈を募っている。11人の寄贈者から1000 冊以上の寄贈がある。

 

【共同研究】

 

研究名

研究代表者

新・継

研究分野

研究概要と成果

「沖縄企業のブランド化による収益性の向上」と「雇用の質改善」と相互関係の検証

春田吉備彦

新規

 

A.雇用と労働

(就労支援や職場開拓等

親の「労働の質」の劣化が「子供の貧困」という形で顕在化しているとの認識に立って、沖縄企業がブランドとしての価値を増し、その生み出す財に高付加価値を付与していくことで企業の収益性をあげていくことと労働者の「雇用の質改善」を両立させていくことための政策的課題を検証する。ただし、沖縄社会においての現状では企業と労働者の関係はとりわけ不均衡であるとの認識の下、働く者の権利擁護や労働法法規等の実効性確保のための方策についても提言していく。

【成果】(1)社会学の観点から「沖縄における『子ども』の貧困問題の現状と課題」をテーマとして、家族・親子関係

(特に家計・仕事)の視点から「子ども」の貧困問題を考察した。(2)組織論的な視点から沖縄企業の高付加価値化の取り組みや、企業収益の労働者への還元の実態の動向や特性について分析した。

沖縄の若者をめぐる雇用問題の把握と企業の先進的取り組み事例の調査・研究

島袋隆志

継続

(2年目)

 

A.雇用と労働

(就労支援や職場開拓等)

非正規雇用の正規転換等、雇用環境の改善に取り組む沖縄地域の企業経営者・担当者、および職場へのヒアリング調査と当該企業の業績動向との関連性の分析から、若者雇用の改善に好影響を与え「人と企業とが共に成長できる雇用へ」という地域風土・文化への転換・再構築を行う。

【成果】正社員になることによって、仕事に対する責任感が強まり、会社にとっても生産性が上がるということが各社のヒヤリングから分かった。また、本人にとって非正規から正規にしていく会社の考えのベースになっているのは、モチベーションや生産性、定着率を高めということだが、その根っこには、社員を大事にし、社員の生活を守るという「人間尊重の精神」が流れているのを感じ取ることができた。

子どもの貧困対策としての

「地域の教育力」とは何か?

宮城能彦

新規

 

B.教育

(学校と地域の連携等)

C.福祉

(子どもの居場所の効果等)

「地域の教育力」とはなにかについて、沖縄の離島や北部地域を中心にその現状を調査によって把握した上で改めて考察し、また、他県や他地域の比較を通して検討しようとするものである。「子どもの貧困」に対して地域ができることの可能性を探ることが目的である。

【成果】熊本被災地の仮設住宅では、子育て支援に関する住民の意識に地域(班)によってかなり大きな差があることがわかった。また、軽度のネグレクトなども少なくない。被災によって、あるいは仮設住宅での生活によって、元々抱えていた家族の問題が発生したのではなく、潜在的なものが顕在化したと考えられる。奄美大島名音地区においては、県の支え事業によって「のんティダの会」を結成。完全な自主事業・自己資金運営で、地域のお年寄りの憩いの場として運営し、子どもたちも放課後に訪れ「地域の子」として子どもたちは育っていく。

次世代を担う若者に向けた新たな「キャリア教育」「労働法・労働社会」「医療制度の拡充」の再構築のための検証

山代寛

 

継続

(2年目)

 

A.雇用と労働

(就労支援や職場開拓等)

既存のキャリア教育を批判的に検証しながら、ブラックバイトやブラック企業における就労や権利主張に委縮する(とりわけ、非正規)労働者の問題を労働法と労働社会学の知見から検証し、日々の生活に追われざるえない労働者やその家族が医療保障制度を効果的に享受することなく、過剰な飲酒や喫煙等のアディクションに陥りがちな点につき医学的に検証する。「キャリア教育」「労働法」「労働社会学」「医療」の視点から複合的にアプローチしていくことによって、次世代を担う若者に向けた、新たな「キャリア教育」「労働法・労働社会」「医療制度の拡充」の再構築のための仕組みを模索する。

【成果】(1)「いのちの輪を育てる保健教育指導」「タバコと認知症」「上手にアルコールと付き合う」等のテーマで、各種企業や学校などで講演を行い、「貧困とアディクションの関係、アディクションから脱却するための実践的方法論」を啓発した。(2)「沖縄の雇用・働き方の実態とその課題」(主催:沖縄経済と暮らしの研究会)、「沖縄県の子どもの貧困問題」『中小企業と子どもの貧困を考えるシンポジウム』(主催:沖縄県中小企業家同友会南部支部)等の講演を実施、(3)職場におけるムダの排除がかえって我々の生活する生活社会をゆとりのないものに変容させているとする趣旨の書籍を刊行

 

子どもの居場所等の意義と連携に関する研究

島村聡

 

継続

(2年目

 

C.福祉

(子どもの居場所の効果等)

県内に一挙に広がった子どもの居場所や学習支援、子ども食堂といった社会資源が真に子ども個々の自己効力感を引き上げて、結果として貧困から抜け出す成果を上げるために必要な要素と資源間の連携のあり方を明らかにするものである。2016年度の調査により下記5タイプの居場所等を確認し、2017年度は各タイプの代表的居場所等と所管する市町村からインタビューを実施した。

【成果】型:地域で一次支援も二次支援も実施(地域・自治会)、型:一次支援と二次支援の中間(児童館)、型:一次支援・二次支援を含めて総合的に実施(地域・民間団体)、型:二次支援に特化(NPO法人による居場所)、型:一次支援で完結(NPO法人等による無料塾)

 インタビューの結果として、子どもの生活支援など高度な対応は居場所内部に相応の人材を確保しなければ不可能である、開所当初行政の考え方により居場所等の位置づけが左右されたが、現在は実情に応じた対応が始まっている、行政とのパイプ役となる寄り添い支援員に対する居場所等の評価には大きな開きがある、学校等の関係機関が居場所等との繋がりを求める背景には地域(住民)との繋がりの深さが影響しているといった実情が見て取れた。現在、その背景を分析している。

 

【PDF】2017年度 ブランディング事業研究班成果一覧