健康栄養学部 管理栄養学科
教育方針(ポリシー)
ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)
管理栄養学科では、124単位の修得と必修等の条件を充たした上で、以下のような能力・資質を涵養し、それらを総合的に活用できる学生に学位を授与するものとします。
1.幅広い教養と複眼的・総合的思考力
幅広い教養を修得し、複眼的・総合的な思考のもとに、生命倫理の原則・科学的根拠に基づいた「栄養の指導」ができます。
2.主体的な学習力と他者との協働力
管理栄養士・栄養士として高度な専門的知識を生涯にわたって主体的に学習し、社会貢献できます。
人々の人権・人格を尊重し、共生社会を理解し、互いを尊敬し、また、常に自らを律し、人格の陶冶に努めることができ、関連職種や関連機関と連携・協働して、人々の健康および生活の質(QOL)の向上に寄与できます。
3.地域共創力
沖縄県の自然的、地理的、歴史的特長を踏まえた食と健康の関係について探求・応用し、沖縄県はもとよりアジア・太平洋諸国の公衆衛生の向上に寄与できます。
4.専門的知識・技能の活用力
栄養学および「食」の分野のリーダーとして社会の幅広いフィールドで活躍できる技能を習得し、自らの専門性と他の関連職種の役割を理解し、連携・協働してチーム医療を実践できます。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
管理栄養学科は「卒業の認定に関する方針」に掲げる人材を育成するため、以下の方針に基づき、個々の学生が目標を持って学修できる教育課程を編成します。
1.教育内容・方法
(1)幅広い教養と複眼的・総合的思考力
4 年間の学修の基礎となる共通教育においては、言語関連、情報処理関連、健康関連、人間・社会、自然・環境、沖縄関連、総合、キャリア形成と広範囲にわたる分野の履修を通して、現代社会における広範な問題についての価値、制度、実践、教育等を複眼的に思考し、共創できる基礎的な視点や考え方を学びます。
(2)主体的な学習力と他者との協働力
主体的、対話的で深い学びを実現するためにアクティブラーニングを取り入れた教育方法を専攻専門科目を中心に実施します。
問題発見演習では初年次教育として大学における学習の基礎的・基本的な「スタディスキル」の習得、様々な人と協力することのできる「コミュニケーション・スキル」の獲得を目指します。また、自らのキャリアを考えるキャリアガイダンスを実施します。
(3)地域共創力
地域社会の課題、とりわけ健康、栄養、食分野における課題解決を目指しその問題解決に必要な専門科目を設置します。とくに導入分野に沖縄地域の食と健康の関係を探求・応用し公衆衛生の向上に寄与するための科目を設置します。
(4)専門的知識・技能の活用力
食と栄養に関する高度な知識と専門的技術をもった管理栄養士を養成するため、栄養士資格の取得を卒業要件とし、管理栄養士国家試験の受験資格および栄養教諭一種免許状が取得できる教育課程を編成します。
専門科目は「導入分野」、「専門基礎分野」、「専門分野」の3つの科目区分で構成し、それぞれの科目群について講義・演習科目と実験・実習科目および校内・臨地実習科目の配置を年次ごとに段階的に配置し、理論と実践のバランスの取れた教育課程とします。
「専門基礎科目」は管理栄養士として適切な栄養ケア・マネジメントを行う上で必要な基礎知識・技術を学びます。「社会・環境と健康」「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」「食べ物と健康」の3つの科目群で構成します。
「専門演習科目」として、2年次から4年次までの必修の演習科目( ゼミ) を設置します。具体的には,食と栄養のそれぞれの専門分野についての基礎知鐡・基礎理論を学ぶための「基礎演習」、学生自らの専門性を高め、探求するための「専門演習」を設置します。
「専門実践科目」として管理栄養士が活動する様々な職場において、活動の基盤となる広範な知識を体系的に修得するため「基礎栄養学」「応用栄養学」「栄養教育論」「臨床栄養学」「公衆栄養学」「給食経営管理論」「総合演習」「臨地実習」「卒業研究」の9つの科目群で構成することとします。「基礎栄養学」「応用栄養学」「栄養教育論」を1年次から3年次に配置し、これと並行して「臨床栄養学」「公衆栄養学」「給食経営管理論」を2年次から3年次に配置します。さらに、「総合演習」「臨地実習」「卒業研究」を 4年次に配置します。
多様な専門科目においては、「講義」「演習」「実習」「参加型学習」によるカリキュラム体系を整備し,実践と省察によって専門的知職,スキルを涵養します。知識の理解や理論的な学修を目的とする教育内容については、講義形式を中心とした授業形態とし、態度、志向性、技能および技術の修得を目的とする教育内容については、演習形式による授業形態を採用します。理論的知識を実務に展開・応用する能力を身に付けることを目的とする教育内容については、実験・実習による体験型学習の形態を採り、理解の深化と実践力の育成を図ります。
学習ポートフォリオを作成し、各科目の受講の目標とその省察を行い履修科目の記録を残します。
2.教育評価
(1)2年次終了時には、それまでの必修科目を含め60単位以上の単位を修得し、卒業論文又は卒業研究に取り組むための基礎レベルの学びが修得できているかを、2年次必修の基礎演習の中で測定するものとします。
(2)卒業年次には、学生に対し、卒業論文又は4年次必修の専門演習で行われる卒業研究を求めます。卒業論文又は卒業研究は、卒論発表会又はゼミナール大会等の公開の場で発表するよう努めなければなりません。卒業論文又は卒業研究を総合的に評価することによって、4年間の学修成果を測定するものとします。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
教育理念
管理栄養学科は、大学の理念を踏まえ、「地域に根ざした健康活動に寄与する栄養に関する専門家の養成を目指す」という目標を掲げ、食による健康の保持増進並びに傷病者療養のための栄養管理や栄養指導のできる「管理栄養士」を養成します。
求める人材像
(1)高等学校の教育課程を幅広く修得し、食と栄養や健康に対して強い関心を持ち、現在及び将来の生活を活力に満ちた明るく豊かなものにするための基礎的な内容を理解している学生を求めます。
(2)高等学校までの履修内容のうち,「国語」や「英語」を通じて聞く・話す・読む・書くというコミュニケーション力に関する基礎的な内容を理解し、またより深く健康と栄養について学ぶことができるよう理科系科目の基本的知識を持っている学生を求めます。
(3)食と栄養に関する専門職として管理栄養士になることを目標に、その専門的かつ高度な知識・技術を真摯に学ぼうとする意欲がある学生を求めます。
(4)自分が生活をしている地域社会に興味をもち、その地域社会の課題について、知識や情報をもとにして、筋道を立てて考え、その結果を説明することができる学生を求めます。
高等学校で履修すべき科目や修得しておくことが望ましい資格等
入学希望者には、高等学校等において、化学、生物など、生命科学を学ぶための基礎知識や思考力・判断力を習得し、主体的に他者とのコミュニケーションを円滑に行うために国語や英語の基礎学力を身につけていることを望みます。これらに関する能力は、入学後の講義、実験・実習・演習等において、他の学生と協働して様々な課題を探求・解決する能力を育成するために必要となります。