研究班一覧

研究班一覧

2016年度 共同研究班研究概要一覧

1.石垣島白保地区における持続可能な地域づくりの総合的研究(環境教育・文化人類学)

石垣島白保は、かつて新空港問題によって、大きく揺るがされた。結果として空港計画は移転し、豊かなサンゴ礁が保全されることになったが、この地域の自然が守られてきた経過について調査するとともに、地域の自然をいかに次代に受けつないでいけるかについても、実践的な活動と調査を行う。

2.米軍基地再編・縮小プロセスと在日米軍基地従業員の法的地位の変動についての実証的研究(労働法・社会保障法・経営学・国際関係法・行政法)

本研究班では、①沖縄の実社会における労働者の現状のリアルな認識、②地域市民や学生に対する当事者意識の喚起、③問題解決のための労働組合のネットワークを通じた多様な視点の提供、④働く者が共通認識としなければならない問題群の共有と連帯、といった視点を提供することが、課題である。

3.沖縄県の刑事司法と保健福祉に関する基礎的研究(刑法・刑事政策、保健福祉)

沖縄県内における非行少年や成人犯罪者の処遇・社会復帰・更生保護、触法精神障害者への医療観察制度、性暴力等の犯罪被害者支援といった司法と保健・医療・福祉とが連携・協働する領域について基礎的な研究を行う。

4.沖縄の野菜・野草を食べよう―中国と沖縄の食文化について―(食・食材(野菜等)・野草・オキダイナ・ヘチマ)

中国の各地で昔から色々な野草を食べてきた。中国の野菜の調理法と各地域の野草について調査し、沖縄の野草と野菜と比較する。定期的に地元の方と沖大生と一緒に野草・野菜調理教室を開く。中国の美味しいヘチマを沖縄に紹介する。

5.「沖縄」における労働と教育に関する総合的研究(沖縄労働教育メディア研究会)(文化人類学、教育学、歴史社会学、地域研究、ジェンダー論、経済史、ポストコロニアル研究、メディア研究)

本研究は、「沖縄」をめぐる労働問題に理論的・実践的に取り組む研究・教育・政策・メディア・社会運動をつなげる横断的なネットワークを構築し、「沖縄」から/において「働くこと」に関わる課題と可能性を開示する。

6.沖縄地域における企業経営と雇用管理についての調査研究(おきなわ中小企業研究)(経営学、労働法、労使関係、社会政策)

本研究班は、おきなわ(琉球諸島全域)における企業経営の特徴と、そこで生じている雇用問題の調査研究を行う。そして、その関係性を指標化することにより、雇用・労働の側面から企業評価を行う制度構築を検討する。

7.沖縄における海外観光客の観光行動調査―アジアからの観光客を中心に―(社会学)

本研究は、沖縄で増加傾向にある海外観光客の観光行動に関する社会学的研究である。沖縄県は、2015年度に776万人の観光客を迎えた。その中で、大きな伸びを示したのは、海外観光客(中国・韓国・台湾・香港)であった。彼らの観光行動を調査し、その中で大きな割合を占めるショッピングに焦点を当てる。彼らの観光行動を研究することによって、海外観光客の沖縄での観光行動の実態と今後の問題点が指摘できるであろう。

8.北欧における地域社会と教育観-インクルージョンのあり方を中心に―(地域社会・教育)

例年、幸福度世界一と評価される福祉先進国北欧の地域社会における人々の考え方や教育観について、調査、聞き取り、視察を行うことで我が国における今後の地域社会と教育についての議論を深め、また障害者との共生社会の実現、教育におけるインクルージョンのあり方について考察したい。

9.近代沖縄における国民統合と教育に関する歴史的研究(教育学、教育史、道徳教育、国語教育)

本研究は、近代沖縄の教育史関係資料の発掘と分析を通じて、近代沖縄における国民統合と教育に関する歴史的研究の進展を図ることを目的にしている。また、この研究をとおして、近代沖縄教育史に関係資料の翻刻を行ったり、道徳教育史等に関する年表を作成したりする。

10.「沖縄戦死者の70年の痕跡」の記録方法の確立(歴史、人権)

沖縄県内より出土する沖縄戦戦没者遺骨の発掘を通じて戦死の個々の状況を浮かび上がらせ、出土した記名遺品と部隊名簿との照合による出土遺骨の身元特定のため、出土品と遺骨のデジタルアーカイブ作業を行っていきたい。

11.沖縄における女性、子どもの貧困におけるジェンダー的視点からの考察(ジェンダー、子ども(虐待)、女性)

沖縄県は2016年度から子どもの貧困問題に抜本的に取り組むため緊急対策事業を開始した。本研究では本県における子どもの貧困問題を歴史および政治経済的背景を軸にジェンダー的視点から女性の貧困を含め考察する。

12.命の水でつながる沖縄とスリランカの互恵的関係(異文化理解・国際協力・地域振興)

昨年、「命の水プロジェクト」で山寺までの水道工事を終了したBelungala村の現状調査と今後の課題についての整理を行い、さらなる自立型の国際協力の試みを探る。同時にアルボムッレスマナサーラ氏を沖縄に招き、スリランカについて多くの人に知ってもらう機会を作る。

13.紛争処理法研究班(法律)

沖縄県の離島を中心とした法的紛争処理の現状と紛争当事者の権利救済手段としての法的紛争処理(沖縄県に顕著な海に関する問題を含む)に関する研究。

14.沖縄県における若年層の教育環境と移行問題(教育学・青年期の移行研究)

近年、沖縄の貧困問題が注目されているが、その一方で貧困の実態の見えにくさ、そして支援の難しさが指摘されている。本研究では子ども・若者が抱える困難の実態を明らかにするとともに、支援者・支援組織が抱える課題について明らかにする。

15.地域包括ケアシステムの構築に向けて地域福祉推進の組織体制と具体的活動について(地域福祉)

地域福祉の具体的展開として、介護保険制度の見直しや団塊世代を意識した地域包括ケアシステムの構築や生活困窮支援対策などが市町村に求められている。自治会レベルで地域福祉を推進する組織としてふれあいサロンにおける地域福祉推進組織システムの構築について考える。

16.アジアにおける現代思想と知的生産/蓄積に関する基礎研究(カルチュラル・スタディーズ/国際関係思想史)

激変する政治経済および国際環境のなかにあるアジア各地の思想と文化の変容を比較検証し、その思想資源となる知的生産および蓄積に関する研究をおこなう。とくに、今年度は、冷戦期アジアのアートや芸術思想史、近代性や現代史理解に関する文献の翻訳やオーラル・ヒストリー、ドキュメンタリー映像の整理、ワークショップなどをおこなう。

17.沖縄における人権問題と国際法の適用に関する基礎研究(国際法、国際人権法、国際政治学、ジェンダー論、環境学)

現代の沖縄における人権に関する問題、とくに自由権、社会権、環境、女性/ジェンダー、子ども等に関する問題について、実態調査やヒヤリングをおこなうとともに、国際法(国際人権法)の枠組みにおいて考察する。

18.南西諸島における自然経営(地域政策)

これまでの沖縄県の農業経営の実態調査をふまえ、より広い観点から沖縄における自然経営のあり方を比較の中で明らかにし、多様な地域の共存に向けての方策を提言すること。

19.中国経済の減速が沖縄中国人観光客への影響について(地域研究・観光人類学など)

中国人の日本観光は続くのか?20年以上、ニゲタの高度成長に続く中国経済は、昨年から減速しつつあっている。それにともなって、中国の観光客の来日(沖縄を含む)は百万単位で増加しつつある。このような逆走的な現象の裏、どういう意味を裏付けられるか、本研究で究明したい。