西 章

教員紹介

人文学部福祉文化学科

西 章 (NISHI Akira)

所 属人文学部 福祉文化学科
専 攻哲学・倫理学、美学
学位(発行機関)博士(哲学)(関西学院大学)
研究活動
 わたしの専門分野は、ドイツ哲学・思想と生命倫理学です。
 わたしたちは様々な物事をできるだけ効率よく合理的に処理することを考えながら、日々の生活を営んでいます。わたしたちの生活がこうした合理的な思考なしに成立しないことは、紛れもない事実です。しかしその一方で、効率化・合理化を技術的に極端にまで押し進めたゆえの所産が〈アウシュヴィッツ〉であり、そこで出自を異にする人々や社会に負担をかけると見なされた人びとが無慈悲に排除・処理されたことを決して忘れてはりません。さらに、こうした動きは鎮静化するどころか、グローバリゼーションの浸透・拡大と共に今ますます高まってきているとさえ言えます。そしてそのなかで、「社会的に役に立たない」という烙印を押された多くの人びとがこの社会から排除され、苦しみ続けています。看過すべきでないのは、誰もがこのような苦境に陥る可能性があるということです。
 この現状を踏まえ、わたしはドイツ哲学・思想に立脚しながら、野蛮とも言える合理化へと突き進む私たちのあり方を批判的に検討し、多様性を認め合う、血の通った社会構築の可能性がどこにあるのかを考えています。
教育活動

 2002年10月から2020年3月まで、関西のいくつかの大学や看護専門学校で哲学・倫理学とドイツ語の教育活動に従事してきました。2020年4月からは沖縄大学で「哲学」や「倫理学」などの授業を担当します。いのちに関わる様々な問題について学生の皆さんと議論を重ね、「真の福祉」とはどのようなものであり得るのかを、彼らと一緒に考えていきたいと思っています。

所属学会

日本哲学会、日本ショーペンハウアー協会、日本ディルタイ協会、関西哲学会、関西倫理学会

著作・論文
【著作】
・ゲルノート・ベーメ『新しい視点から見たカント『判断力批判』』(共訳)、晃洋書房、2018
 
【論文】
•西章「若きショーペンハウアーの哲学的構想における学位論文第一版の位置づけ:ノヴェンブレ論文を手引きとして」、関西学院大学文学部哲学研究室編『哲学研究年報』第52輯、pp. 90-102、2019
•西章「ショーペンハウアーは〈人間の尊厳〉を放擲したか?:共苦の実相から見た脳死・臓器移植問題」、日本ショーペンハウアー協会編『ショーペンハウアー研究』第21号、pp.78-98、2016
•西章「意志の沈黙における美の顕現:ショーペンハウアー contra ニーチェ?」、日本ショーペンハウアー協会編『ショーペンハウアー研究』第15号、pp. 101-121、2010
•西章「ニーチェの芸術考察における〈反時代性〉」、関西哲学会編『アルケー』No.15、pp. 128-138、2007
•西章「合理的野蛮性に対する抵抗としてのmemento vivere:ニーチェとアドルノ」、関西学院大学文学部哲学研究室編『哲学研究年報』第40輯、pp. 51-76、2007
•西章「ニーチェの歴史的客観性批判と〈過去の言葉〉の聞き取り」、関西学院大学文学部哲学研究室編『哲学研究年報』、第39輯、pp. 39-71、2006
•西章「〈ディオニュソス的なもの〉と〈芸術の声〉への傾聴」、関西学院大学文学部哲学研究室編『哲学研究年報』、第38輯、pp. 35-57、2005